2018年02月25日

サイトギ 平成参拾年

御返地には似鳥八幡神社がある。
元々は糠部三十三観音巡札の札所として似鳥観音と称されていたが、明治の廃仏毀釈の流れからか、誉田別命を祀る八幡神社となった神社である。
この似鳥八幡神社で旧暦一月六日に行われる春の例大祭が「サイトギ」である。今日は通常カタカタ標記で「サイトギ」と書かれることがほとんどだが、どうやら「祭齊」や「紫燈木」と表記されていたもののようだ。

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サイトギの起源についてはそれを示す文献が無いので判っていないが、今からおよそ450年前の天正五(1577)年の棟札が見つかっていることから、400〜500年前後の歴史があるものと推定される。



内容は「オコモリ」「水ごり」「裸参り」「火祭り」にわかれ、旧暦で年明けしたばかりのこの時期に、オコモリの様子とサイトギの火の粉の方角という2つの要素によりその年の作柄を占い五穀豊穣無病息災を祈願する祭りである。また豊作祈願ばかりではなく、夏のヤマセと冬の寒さの受ける中山間地にあっては、病や飢え、自死や交通事故などで亡くなった御霊を鎮める祀りという側面もあるようだ。

このサイトギは、二戸市無形民族文化財、国の記録作成等の措置を講ずべき無形の民族文化財(選択無形文化財)に指定されている。

さて表面をざっとなぞった程度ではあるがサイトギについての基礎知識を入れたならば、ここからは写真入りで見ていこいう。







オコモリ

お米盛りから由来しているとのこと。米・麦・ヒエ・アワ・キビを混ぜて炊いたものを剣状に五つ盛り、一晩凍らせたものを旧元日(以下旧暦表示)に神前に供える。
元日に凍らせたオコモリが六日のサイトギでどういう状態になっているか、溶けていたり虫がついていたりするのは凶占ということになる。
*今回写真は無しですので検索か想像ででどうぞ。







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拝殿では神楽奉納に続き、従事する男衆のご祈祷が行われた。
また、この辺りからサイトギに火が入れられる。

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その間、境内では餅と汁もののお振る舞いがあった。

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モデル 青森県からサイトギ見学に訪れた友だち
この夜、何とはなしにサイトギ待ちの人たち会話を聞いていると、久慈、八戸、盛岡方面と各地からも見学に訪れている人が多いようだった








水ごり

先ほどお祓いを受けた男衆、下帯姿になりいよいよ出番となる。
井戸に移動し、しめ縄を張った樽から手桶で水を汲み、三回水をかぶる。この日は氷点下5度前後ほどであっただろうか。

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以前参加者から聞いた話では、気温が氷点下に下がった方が水が暖かく感じられて楽だとのことであった。また、寒さや雪が舞うのは構わないのだが、雨に濡れると逆に低体温症を起こす可能性があり注意しなければならないとも。







裸参り

水ごりの水滴を一旦拭き取り、口紙を咥え腰蓑をした男衆は幣束を持って裸参りを開始する。

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側道から一旦下がり、鳥居をくぐりながら石段を上り神社へ。
三度の参拝をし、境内のお堂を巡る。
神前への参拝なので、観客がこの列を乱したり横切ることは許されない。







火祭り

井桁に組まれたサイトギは煌々と燃え上がり、その周りを男衆が取り囲む。
長い棒を持った男衆は、法螺貝と太鼓の合図で棒を大きく揺さぶり、サイトギは大きく火の粉を舞い上げる。

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先程来三度という数字が出てくるが、ここでも三度サイトギが叩かれ揺さぶられる。早稲・中稲・晩稲を占うとのこと。

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この炎と煙の方向が神社の下側に流れると豊作、神社側に流れると凶作になると云われている。
先に出たオコモリの様子との2つの要素で占うのである。







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お勤めを済ませた男衆、境内での写真撮影には笑顔もこぼれる。






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神職によるご託宣は、オコモリの形状、サイトギの炎の流れ具合から、本年は豊作との事であった。




取材:donanooyofilm
参考文献:広報にのへ2011.3.1号
posted by ふゆかぶ at 18:08| Comment(0) | 二戸界隈的なおはなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月24日

八戸えんぶり、初見!

えんぶり、結構長く見ていると思うのですが、なぜか八戸えんぶりは見た事がありませんでした。なぜだ?

おそらくは、街は混みそうでヤダという負のバイアスがかかっていたのだと思います。
その割には、初日が土曜に当たる年に初めて見に行くという不思議な動きをしてみましたが、行ってみるとそんなに大変ではなかった。
八戸の街中は規模に対して駐車場があちこち点在し収容台数のキャパが大きいので、盛岡の街中に比べるとイベント時にも行きやすいような印象になりましたね。(当社比)これからはもうちょっとちゃんと行こうと思います。

一応公式には初八戸えんぶりなのですが、はっち前で見ていた時に既視感。小さい時、雪の中親に連れられて丸光前の人混みで何かを待っていた記憶が蘇ってきました。何を待っていたかは思い出せず寒い印象しかないのですが、あれは、三社大祭じゃないですよね。三社は夏ですからね。となると、今回八戸えんぶり初見がかなりグレーですが、まあとにかく公式初見ということで。






さて、八戸えんぶり
八戸地方に春を呼ぶ法然祈願のおまつりということで、詳しくは観光関係のサイトなどをご覧いただきつつ、当ブログではいつものように写真中心で紹介していきましょう。


実は初日前夜から日付変わった当日の札取りであったり、初日朝からの奉納摺りや撮影会が面白いというのは、ブログ友達連中の情報から重々承知していたのですが、そこはまあ現地の方々に十二分に伝えていただくとして(ただ出遅れただけという噂も)、中心街に交通規制がかかった初日10時のえんぶり行列から見てきました。


10時ごろ、中心街のはっち前あたりに立ち、待つこと暫し。えんぶり組の行列が見え始めてきました。この順番を札取りして決めているのだそうですよ。

いよいよ各組が所定の場所まで来て、一斉摺りが始まります。
この時点でもうギャラリーさん一杯で、下手に見る場所を変えると人混みの後ろからしか見えないことは明白だったので、初見の今年は目の前の組を見る作戦ですわ。

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あ、そういえば今回、やたらと写真多いです。三話にしても差し支えない分量ですけれど、いつものごとくの更新スピードやらを考えて、一話一挙掲載にしております。



この一斉摺り、ちょうど雪がぱらついた時間帯があり、なかなか風情がありました。

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あと、大黒舞もお子が唄うんですね。大人だったりCDだったりじゃないんですね。へぇ〜。

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演目、ずったり見ますよ。

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一斉摺りが終わると、それぞれの組が次の場所に向かいます。
その行列の様子もさらっと撮っておきましょう。各組で衣装や紋が違って興味深いですね。各組の方々に色々聞ければ面白いんだろうなぁ。


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さてお昼は場所を市役所前に移しまして、御前えんぶりです。
御前というくらいなので、現在では市長の前で持ち回りの組が摺りを披露します。


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ステージ、なるほどスポンサーはこれくらい目立つ感じで入れなきゃね、などと勝手に感心しつつ待っていると、始まりました。

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この組も、お子らの完成度高いですね。

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みんなと同じ踊りをしているつもりだけどかなり自由なお子は3歳だそうですよ。

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お兄ちゃんお姉ちゃんになるほど魅せる演舞になりますな。

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その後、たまたま現地で一緒になったブログ書きな人々と昼食をとり、さてどうしようかと話していると、これから南部会館であるらしい。
では行ってみましょう。






庭先で摺り披露を座敷の上から見るスタイルですね。

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この組もまたいい。


そして、さらに年少の1歳半のお子が出てきましたよ。センターポジションで突っ立ってるだけですけど、凄い、よく泣かないで動かないで立ってたね。
ピンポイントで仕事の後は、おねむの時間のようです。001か(笑)

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そしたら恵比寿様が、なんと全えんぶり組最年長の78歳だとか。

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本当に恵比寿様のようで、いいものを見せていただきました。





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太夫も摺り収め、充実した八戸えんぶり体験でした。



本当はね、夜のかがり火えんぶりやお庭えんぶりも見たいんだけど、時間の都合上ここまで。
それでも、行かず嫌いだったけど行ってよかった八戸えんぶりの巻でしたとさ。

おしまい
posted by ふゆかぶ at 10:09| Comment(0) | 旅人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月18日

二戸市郷土芸能際兼二戸地区郷土芸能発表会兼北緯40℃ナニャトヤラ連邦郷土芸能交流会

タイトルが長うございますが、本年は二戸地域、久慈地域、八戸地域の郷土芸能を持ち回りで発表するという交流会の年に二戸があたったこともあり、正式名称は「第35回二戸市郷土芸能際 兼 第44回二戸地区郷土芸能発表会 兼 北緯40℃ナニャトヤラ連邦郷土芸能交流会」という、も、は、何が何だかよくわからない冠になってはおりますけれども、その分、他の地域の郷土芸能も見られるというお得回になっております、はい。

てなことで、行ってきました「二戸市郷土芸能際兼二戸地区郷土芸能発表会兼北緯40℃ナニャトヤラ連邦郷土芸能交流会」ああ、長ぇ。長すぎるので以下、郷土芸能祭で表記ますね。

そんな郷土芸能際
過去11年10回に渡りブログで紹介しておりまして、どうやら今回が11回目の記事のようです。単純に凄ぇな俺!な訳でもありますけれども、兎にも角にも郷土芸能祭なのでありますよ。

いつもですと二戸市内だけの郷土芸能が紹介される(でもこれ凄いんだぜ10前後あるんだぜ)のですが、今回は交流会やらを兼ねていますので田子・一戸・軽米・九戸はもとより、久慈方面、八戸方面の郷土芸能も見られちゃうという、とてもお得な回でございました。

の割には観客席は毎度毎度のあんな入りでしたけれども
でも今回嬉しかった事は、独自のヒアリングによると、八戸や花巻の方もどこからかどうにか情報を聞きつけて二戸まで足を運んでくれて、人によっては実際に泊まって金を落としながら鑑賞してくれたということです。やっぱり宣伝って大事だねと思ったものでありました。郷土芸能好きなニッチ層は各地に確実にある程度います。しかも、フットワークの軽いその方々はネットでの情報発信力をかなり強力に持っていますので、そこに訴求できるのは嬉しことですね。
どうぞ、お互いにどんどん広めていただいて、また交流をしてくださいませ。

てなことで、今年の郷土芸能祭
一挙掲載でいきますよ!


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虎の口_田中新山社神楽保存会_一戸


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七ツ物_坂本七ツ物保存会_二戸


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盆枚、番楽_金田一神楽保存会_二戸


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鳥舞_田子神楽保存会_田子





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剣舞、権現舞_沢田神楽保存会_軽米






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ナニャドヤラ_久慈備前太鼓_久慈


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白銀ころばし、十二足、白銀おしまこ_白銀おしまこ_八戸




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権現舞_江刺家神楽保存会_九戸



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登り駒、あいさつ駒、水飲み駒、遊び駒_生平駒踊り保存会_久慈




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ナニャトヤラ_二戸市ナニャトヤラ保存会_二戸




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酒濾し舞_駒ヶ嶺新山神楽保存会_二戸




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三坊荒神_下斗米山伏神楽保存会_二戸




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盆舞、天狗舞_竹内神社神楽保存会_二戸




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陵王_天台寺舞楽保存会_二戸




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鹿踊り_上米沢鹿踊り保存会_二戸



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大蛇退治の舞_呑香稲荷神社神代神楽保存会_二戸





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番楽、虎の口、三番叟_新山神社神楽保存会_二戸







んー、まあ、観た感想としては、各団体演じるという事に差があるけれども、高校でも郷土芸能委員会や部が全国区レベルで、その流れで大人が演じるところは本当に素晴らしかったです。そういうところの演目はまた観たいと思います!
posted by ふゆかぶ at 20:19| Comment(2) | 二戸界隈的なおはなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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